一度迎えたらももきちはもう私たちの家族です
ももきちを迎えるとき、ブリーダーさんに説明を受けた。
「もしも6ヶ月以内に先天性のものが見つかったら引き取りますので」と。
迷わずに答えた。
「一度迎えたらももきちはもう私たちの家族です。家族に何があっても受け止めます」と。
昔飼っていたチワワのちっぷ。
彼は移動式のペット販売から迎えた子で、
脳炎のような障害が出始めてから、本当にたくさんの病気にかかりやすかった。
病院の担当医は私たちに
「ちっぷくんはチワワが流行っていたときに生まれた子なので、近い血縁関係同士でかけあわせた可能性もあります」と。
その少し後、
ちっぷを迎えた移動式のペット販売のお店が訴えられたことをニュースで知る。
「先天性の病気を持っていたから返品したい」という声があがっていると。
私たち家族はちっぷの病院代はとてもお金がかかったし、
決してゆとりがある暮らしではないのでとても大変だった。
だけどそれでも、もしもちっぷが先天性のものを持っていたとしても、
彼を手放すという気持ちには到底なれなかった。
家族だから。
犬が病気になるとお金がかかる。
時間も必要だし、仕事との両立もなかなか厳しいこともある。
それにうちはなんとか対応できた。
でも、人間の家族がたとえば同じように病気にかかっても、
返品などはなく同じように「なんとか」力をあわせて乗り越えるだろう。
障害を持っていても、
障害があるちっぷを全部愛しているし、一緒に生きていくと決めたから。
ちっぷが亡くなったことを病院の先生に報告しにいったとき、
先生は涙目になりながら私たちに話してくれた。
「私たちが医療で助けてあげられることには限りがあります。
でも、ご家族が毎日ちっぷくんが何とかしてごはんを食べれるように、
ごはんをふやかして丸めたり、注射器で喉に運んであげられるようにしたり、
水が飲めないから小さい氷を溶かして定期的にあげたり、
そういった毎日の工夫は愛情がないとできないんです。
そして私たちの医療はそのご家族の毎日の愛情には敵わないんです。
ちっぷくんはきっと幸せでしたよ。」と。
ももきちを迎えるとき、
もしかしたらそんな大変な日々を送ることもあるかもしれないということも、
旦那と一緒にしっかりと会議をした。
ちっぷがいてくれたから、
ももきちにどんなことがあっても「なんとか」愛情で乗り越えていけると思ってる。
もちろん突然亡くなってしまうことや、アレルギー副反応など、
私たちの力ではどうにもできないこともあるけれど、
何があっても、ももきちとはずっと家族だから。
私の父は53歳のときに病気で亡くなった。
父方の祖父母はすでにもういないし、
障害を持って生まれた甥っ子も3歳まで勇敢に生きて旅立った。
大切な親戚たちもたくさんの旅立ちをいろいろな形で見送ってきた。
こうしたことを経た今だからこそ、
「向き合って一緒に闘って乗り越える強さ」は昔よりずっと持てていると思う。
それがこうしたたくさんの大切な家族から教えてもらったこと。
これから先、何があるかわからない。
ももきちに対して私たちが勉強不足なことだらけだ。
でもそれが、このサイトをはじめたきっかけのひとつ。
さてももきち。
雨があがったからお散歩に行こうか。
朝のお散歩行けていないからきっとたくさんはしゃぐだろうね。
息抜き楽しんでこよう!