混合ワクチン副反応|フレブルのももきちに出た原因と今年すべき対策

去年の7月、わが家の愛犬ももきちが1歳のときに打った混合ワクチン8種で副反応を起こし、顔の半分が腫れ上がってしまいました。

急いで病院に電話をすると「すぐに連れてきてください」と言われ、急いで病院へ行き、ステロイドを投与してもらって、運良く回復することができたももきち。

今思えば混合ワクチン何種を打つべきか悩んだあのときの私たちは「ももきちや私の出身地である群馬など、山へ一緒に行きたいから8種を打って予防しよう」ということしか考えていなくて、副反応があることすら頭の片隅にもありませんでした。

先生からは「ももきちくんは軟口蓋過長症の症状があるので、もしも今回の副反応が喉に出てしまえば、呼吸することができずに突然死してしまう可能性もあるのです。なのでやはり軟口蓋の手術を検討しましょう」と説明を受けたことがきっかけで手術を手術をすることにも決めました。

「何も知らない」がゆえに、ももきちの性格だと接種そのものにも注意が必要だということや、彼の体に大きな負担をかけてしまうこと、最悪は死んでしまうことさえあったのだということを、一切考えることができなかったのです。

今年もワクチンの季節がやってきました。

去年どうして副反応が出たのか、予防するためには今年どうすればよいのか、彼にとって一番いい方法は何なのか、病院へ行く前にしっかりと勉強したいと思います。


犬が接種すべきワクチンは主に2種類です。

・必ず打つべきもの→狂犬病ワクチン(住んでいる地域からハガキがくる)

・任意で打つもの→混合ワクチン(犬同士で感染する病気を予防するためのもので5種〜10種ある)


目次

1.ももきちに起きた副反応

去年ももきちに起きた副反応を振り返ります。

1-1.接種内容と時期

接種日:2022年7月31日
接種内容:8種混合ワクチン

狂犬病ワクチンを打ったあとに、混合ワクチンを打ちました。

先生からリスクの説明も受けましたが「まさかももきちに出る」なんてことを一切心配せず、「一緒に群馬にも帰りたいし、山へのレジャーに行きたいから8種だね」と決めたのです。

このとき、まだももきちは「軟口蓋過長症」の手術前で「ガァガァ」の呼吸が出ていた時期でした。

1-2.副反応が出るまでの状況と症状

朝一番に病院で接種した後、帰宅して6時間くらいは安静に過ごしていました。

ももきちはリビングのケージで一人で眠るので、帰宅後はずっと私たち夫婦も必ずどっちかはリビングにいるようにし、ももきちの要素を見ながらのんびり過ごしていました。

6時間経って「そろそろ少しだけ出してみようか」とケージから出したところ、本当に少しだけ一人ではしゃいだあと、気づけば顔をかゆそうにしていることに気付きました。

「何かももきちの顔おかしくない?」と旦那が気づいたことがきっかけで、みるみるうちに顔が腫れ上がっていきました。

急いで病院に電話をすると「急いで来てください」とのことで、もう一度病院へ。

1-3.治療内容と経過観察

病院ではこの可能性も含めて朝一番の接種をして、病院の診察時間終了後も担当医は病院に残る準備を整えてくれていたようです。

「副反応ですね」と先生から説明を受けてステロイドを投与。

同時にももきちが持っている軟口蓋過長症の子は、万が一今回の副反応が喉に出たら呼吸ができなくなってしまうこと、夜中に出たら朝亡くなってしまうこともあることの説明を受け、軟口蓋過長症の手術をする決意をしました。

その後すぐに帰宅。

ケージの中で安静に過ごし、数時間後には腫れがおさまり、翌日には元気も取り戻してヘソ天しているくらいまで回復することができました。

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1-4.考えられる原因

ワクチンを打ったのが7月31日という暑い季節。

ももきちはただでさえ「お出かけする」ことに興奮してしまう上、軟口蓋過長症もあり少し動くだけでも体温調整ができずに体が熱くなってしまいます。

病院は駐車場から建物までが2分くらい歩くので抱っこで連れていきましたが、病院での検温は少し高くなっていました。

さらに基本はケージで育っているももきちは、「ケージから出られること=ドッグラン」のようにはしゃいでしまうため、「6時間経ったしきっと少しなら大丈夫だよ」と甘く考えてしまったことが原因だと思います。

1-5.今年の対策

まずは狂犬病ワクチンを打ち、混合をどうするかはまた病院と相談してから決めます。

しかし、もしも打つ場合でもできるだけ涼しい時期に済ませる予定です。

軟口蓋過長症も手術を行い、去年よりも体温調整が上手になったことと、ケージの外でもまったり過ごせるように今トレーニングしているので、前よりも「興奮しないようにする」効果は出ていると思います。

でも、本当にももきちに必要なワクチンを見定めて、彼にかかる負担を減らしてあげることが最優先です。

2.皮膚以外に出る副反応の症状例

・軽い発熱
・嘔吐、下痢
・ぐったりしている、元気がない

2-1.アナフィラキシーショック

ひどい場合はアナフィラキシーショックになることもあり、

・ふらふらする
・倒れる
・苦しそう
・ベロの色が白や紫になる
・痙攣

といった症状が出て、最悪の場合亡くなってしまうこともあるのです。

実は全体の0.6%の割合で混合ワクチン接種後の副反応が原因で亡くなっているという調査結果も発表されています。(参照:いぬなび「犬のリアルな動物病院事情!利用頻度は?医療ミスやトラブルはある?【現・元飼い主476人アンケート】 

3.副反応を防ぐためにできること

ワクチンとはそもそも、毒素を抜いた病原体を犬の体の中に入れることで、犬がその病気に対しての交代を作ることで病気になる可能性を低くするためのものです。

ただし、いくら毒素を抜いても病気のもとであることには変わりがないので、副反応を防ぐためには注意が必要となります。

3-1.接種する場合

もしも接種する場合には下記項目をしっかり守るようにしましょう。

・体調を整える
・接種前後での激しい運動や興奮を避ける
・接種後は万が一のときにすぐ動けるように見守る

3-1-1.体調を整える

病気のもとに負けずに抗体を作るために一番重要なのは愛犬自身の体調が整っていて元気であることです。

私たち人間と同じく、少しでも弱っていたり、疲れが出ているときであればちょっとしたウイルスに負けてしまいがちなので、接種へ向けて体調や疲れはしっかり整えてあげましょう。

3-1-2.接種前後での激しい運動や興奮を避ける

運動や興奮をして体温があがりすぎてしまうことには注意が必要です。

愛犬の体への負担を減らすためにも「ゆっくり安静にするのが仕事」と、愛犬を休ませてあげましょう。

シャンプーも接種後は1週間程度やめておくことが適切です。

3-1-3.接種後は万が一のときにすぐ動けるように見守る

ももきちも副反応が出たことにすぐに気づいて病院に向かうことができたからこそ、回復もとても早くすむことができました。

病院が車でしか行けない距離にある場合などの移動方法含めて、「ただ見守っている」のではなく「見守って何かあったらすぐに病院に行ける」準備をしておくことが重要だと痛感しました。

3-2.混合ワクチンは1年以上効力があるものも!抗体検査で調べて決める

一度打ったワクチンは愛犬の体質によっては1年以上効力がある場合があるそうです!

どのくらい効力が残っているかは「抗体検査」という血液検査で調べることができるので、ももきちの場合など一度副反応が出たことがある子や、副反応はないけど負担を最小限にしたいという場合に動物病院で受けることができます。

3-2-1.抗体検査でわかること

抗体検査では、愛犬の体に異物が入ったときに病原体を消滅させる免疫となる「抗体」をどれだけ持っているかを調べることができます。

そのため「去年打ったワクチンがどれだけ抗体となっているのか、足りない抗体はどれなのか」を知ることができるので、持っていない抗体に対して必要なワクチンだけを選ぶことができます。

またこの抗体検査をもとに「今年は打たなくても大丈夫」となる場合もあるのです。

3-2-2.抗体検査の注意点

抗体検査には2つの注意点があります。

・ワクチンと同じくらいの費用はかかる
・ドッグランやホテルなどの施設によっては利用が認められないこともある(要確認)

抗体検査の結果を受けて「今年は打たない」となった場合、「抗体検査証明書」を発行してもらうことができますが、ドッグランやホテルなど愛犬と一緒に行く施設によっては、この証明書だけでは利用が認められないことがあるので注意しましょう。

4.まとめ

<混合ワクチンの副反応の症状例>
・皮膚|顔がむくむ、腫れる、かゆがる、接種した場所を痛がる
・軽い発熱
・嘔吐、下痢
・ぐったりしている、元気がない
・ひどい場合はアナフィラキシーショックになることも
・ふらふらする
・倒れる
・苦しそう
・ベロの色が白や紫になる
・痙攣
・突然死

<副反応を防ぐためにできること>
・接種する場合
1.体調を整える
2.接種前後での激しい運動や興奮を避ける
3.接種後は万が一のときにすぐ動けるように見守る

・混合ワクチンは1年以上効力があるものも!抗体検査で調べて決める

ワクチンは体の中に毒素を抜いた病原体を入れるため、愛犬の体調が良いことはもちろんですが、フレブルは特に興奮しやすく体に熱もためこみやすい犬種。

特に接種するときに興奮しやすいか、体の温度が高くなりすぎていないかも注意が必要ということがわかりました。

また「ワクチンは絶対打たないと!」ではなく「愛犬にとって一番良い形は何なのか、打つべきものはどの病気に対してのワクチンなのか」という、獣医と一緒に愛犬と向き合った上で決めることが重要だということも学んだことも大きかったです。

ももきちと一緒にいろいろな場所に行くことはとても幸せですが、それはももきち自身の健康があってこそ。

一般的なことを追い求めるのではなく、「ももきちにとって一番良い方法」を先生と一緒に見つめていくことがももきちと少しでも長く一緒に生きていくために必要なことなのですね。

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