耳がかゆい外耳炎|外耳炎のももきちの症状と予防のためのケア

「愛犬が耳を痒そうにしている...」

後ろ足を使って耳を掻いていたり、頭をブルブル振っていたりしていませんか?

耳の入口から鼓膜の部分までに炎症が起きていることを「外耳炎」といい、急激に悪くなる急性のものと、慢性的に炎症を起こしてしまうものの2種類があります。

フレブルは皮脂が多く分泌され、皮膚トラブルが起きやすいので耳の病気にもかかりやすく、注意が必要です。

また、一度かかってしまうと再発を繰り返しやすく、重くなってしまうと慢性化してしまい、外科手術が必要となることがあるため、早い段階で発見し早めの治療をすることが大事です!

我が家の愛犬「ももきち」も耳を痒そうにしているので病院へ連れて行ったところ、外耳炎と診断され、今も点耳薬を続けています。

今回はももきちにあった外耳炎の症状はもちろん、予防につながる正しい耳掃除の方法を勉強していきますので「愛犬の耳のケアを改めてちゃんと知りたい」という方はぜひ最後までご覧ください。

目次

1.外耳炎とは

外耳炎とは耳の入口から鼓膜の部分まで炎症を起こしてしまっている状態で耳垢がたまりやすく、急激に悪くなる「急性外耳炎」というものと慢性的に炎症を起こしてしまう「慢性外耳炎」の2種類があります。

犬は汗をかかない代わりに「へぇへぇ」と呼吸をすることで体温を調整しますが、フレンチブルドッグは呼吸が苦手な子が多いため、体温調整もなかなかうまくできません。

体温調整ができないため、体の熱がこもりやすくなることで皮膚トラブルも多くなってしまうため、外耳炎にも注意しなければいけません。

症状が重くなってしまうと、外科手術が必要になってしまうことがあるため、早い段階で見つけて、病院で治療を行っていくことが重要なのです。

1-1.どんな症状なの?

外耳炎の代表的な症状は「とにかくかゆい!」ことです。

「かゆい」からこその症状は下記のようなものです。
□ 耳を壁や床にこすりつけている
□ 耳や首のあたりを後ろ足で掻こうとしている
□ 頭をブルブル振る

そして、耳垢がたまってしまうことで引き起こされる症状が下記のようなものです。
□ 耳垢がたまっていてニオイがする
□ 頭を少し傾けている
□ 呼びかけたり、音に対しての反応が薄い
□ 耳を触ろうとすると嫌がったり、怒る

どんな健康な子もターンオーバーで古い角質が新しいものに生まれ変わるため、みんな古い角質が耳垢として出ますが、健康な子は耳の内側に耳垢が大量にたまることはありません。

そのため、耳の中を覗いてみて耳垢のような汚れがついているようであれば早めに病院で診てもらうと良いでしょう。

急性か慢性化で耳に現れる症状も違います。

・急性外耳炎:耳の内側が赤く腫れる
・慢性外耳炎:耳の内側が厚くなって色素沈着により黒っぽくなり、耳の穴が狭くなる

1-2.原因はなに?

外耳炎の原因の多くは愛犬がすでに持っている持病のような基礎疾患から来ており、体の中の悪い部分を自分の体内で自然に直していく自浄作用の機能が低下してしまっているからのものです。

そのため、細菌やカビなどを退治することができずに、耳の中で二次感染を起こしている状態となります。

外耳炎になってしまう基礎疾患や原因は下記の通りです。

・耳ダニ、ニキビダニ、マダニなどの寄生虫
・アトピーやアレルギーなど
・脂漏症
・異物
・腫瘍
・元々の耳の穴が狭い

そのため、「今は大丈夫そうだけど基礎疾患はある」という愛犬は特に注意してチェックするようにしましょう。

1-3.治療方法はどうするの?

外耳炎の治療方法で最も有効なのは耳の掃除です。

犬の耳はとても繊細ですので、病院でやさしく、しっかりと汚れを落とす治療を行います。

その際、もしも痛みがひどいなど症状が重ければ投薬することもありますが、外耳炎の一番の原因である基礎疾患から治療を行う必要があるので、長く付き合っていくものです。

2.外耳炎を防ぐためにできる日頃のケア

先ほどもご紹介しましたが、フレンチブルドッグは皮脂が多く、体の中に熱がこもりやすくなることで蒸れてしまうため、皮膚トラブルが起きやすいので耳の病気にもかかりやすい犬種です。

家でできるケアについては大きく3つです。

1.毎日の耳の中チェック
2.週に一度の耳掃除
3.基礎疾患に対してのケア

基礎疾患に対してのケアを行うことで、自然に耳の中での自浄作用が戻って治っているということもあります。

2-1.耳掃除の正しいやり方

自宅で耳掃除を行う場合は下記の流れで行うと良いでしょう。

1.コットンやガーゼなどにぬるま湯などの水分を含ませる(冷たすぎると耳掃除を嫌いになってしまうことがあるため注意)
2.耳の中をやさしく撫でるように拭き取ってあげる

外耳炎にかかっていない場合は、愛犬の耳には自浄作用があり自然に耳垢は出ていくので優しく拭き取ってあげるだけで十分です。

<症状がひどい場合>
1.市販されている耳の洗浄液(アルコール入っていないもの)を耳の中に入れる
2.耳の付け根の部分をマッサージして、耳垢を浮き上がらせる
3.ぬるま湯を含ませたコットンやガーゼなどで優しく拭き取る

耳垢が目立つ場合でも、犬の耳は繊細なので綿棒を使うと傷つけてしまうことがあるため避けて、洗浄液で汚れを浮かせてから拭き取るようにしましょう。

2-1-1.頻度

予防とはいえ、やりすぎてしまうと反対に耳垢を押し込んでしまったり、耳を傷つけてしまうことがあるため、フレブルの場合は耳の掃除は週に1回程度で十分です。

ただし、耳の中を覗いてみて汚れていないかのチェックはできれば毎日、日頃のスキンケアなどの時間に取り入れてあげたいですね。

2-2.耳掃除を嫌がったらどうする?

フレブルだけではなく、犬にとって「痛い」や「怖い!」思いをすると、その後同じことをしようとした時に嫌がったり、怖がってしまいます。

そのため、もしも嫌がるようであれば耳を触らせてくれるようになるまで優しくゆっくりスキンシップを重ね、触らせてくれたら「いい子だね〜!」と大げさに褒めてご褒美をあげ、「耳を触らせたらいいことがある」と教えるようにしましょう。

慣れないうちは、動物病院に任せるのが一番安心です。

3.愛犬ももきちの場合

我が家の愛犬ももきちも外耳炎と治療されて、今も耳に点耳薬を入れて耳掃除をする時間を続けています。

ももきちの場合の

1.病院に行ったきっかけと外耳炎の原因
2.ももきちに起きていた症状
3.現在の治療方法

を順番に振り返っていきますので、ぜひ参考にしてくださいね。

3-1.病院に行ったきっかけと外耳炎の原因

やたら耳を痒そうにしていましたが、「犬はこんなものかも?」と思いつつ、他の症状で病院に行った際に余談で「そういえば耳を痒そうにしているんです」と伝えたことがきっかけでした。

そのくらい「耳の痒さ」に対して重く捉えていなかったのが正直な気持ちです。

しかしももきちの場合、「軟口蓋過長症」や「鼻腔狭窄症」などにより「へぇへぇ」で呼吸がうまくできずに、温度調整がうまくいかなかったため、体の中に熱が常にこもっている状態のため、耳の炎症が起きたことが原因として考えられました。

その後、軟口蓋過長症と鼻腔狭窄症の手術を行ったことで呼吸が上手にできるようになり、「へぇへぇ」の時間がすっかり減るほど改善されたので、しばらくは外耳炎の症状はほとんどありませんでした。

しかし、先日久しぶりに病院に行った際に再発していることが判明。

やたらと耳を痒そうにしていたのは再発していたからかと、今回調べて深く納得しました。

3-2.ももきちに起きていた症状

振り返ってみると、ご紹介した症状だと下記があてはまっていました。

□ 耳を壁や床にこすりつけている
□ 耳や首のあたりを後ろ足で掻こうとしている
□ 頭をブルブル振る
□ 耳を触ろうとすると嫌がったり、怒る(右耳)

心配になるくらい、後ろ足で耳や首のあたりを掻こうとしていたのが印象的です。

3-3.現在の治療方法

まず病院では耳の中に洗浄液を入れて、付け根をマッサージし、台の下に降ろしてブルブルさせて汚れを取ります。

これを何度か繰り返し、最後に細くしたガーゼを耳の中に入れてやさしく汚れを拭き取り、最後に薬を入れて終わりです。

自宅では最後に入れた薬が処方されていて、特に症状が重い右耳は毎日、左耳は2日に1回入れるように言われており、続けています。

やはり右耳は特に嫌がるので、リビングではなく、お散歩終わりに玄関で肉球をきれいにする際にウェットティッシュで耳の中の届く範囲で優しく拭き取るようにしていますが、茶色い耳垢がよく取れます。

4.まとめ

・外耳炎とは耳の入り口から鼓膜の部分まで炎症が起きている状態のこと
・フレブルは呼吸が苦手で体温調整がうまくできないので皮膚トラブルから外耳炎にもなりやすい
・症状が重くなると外科手術が必要になることもあるので早期発見が大事

<症状>
とにかくかゆい!!
□ 耳を壁や床にこすりつけている
□ 耳や首のあたりを後ろ足で掻こうとしている
□ 頭をブルブル振る

耳垢がたまってしまうことで起きるもの
□ 耳垢がたまっていてニオイがする
□ 頭を少し傾けている
□ 呼びかけたり、音に対しての反応が薄い
□ 耳を触ろうとすると嫌がったり、怒る

<原因>
・持病や基礎疾患から外耳炎になることが多い
・自浄作用が弱くなっているので細菌やカビを退治できずに二次感染を起こしてしまう

外耳炎になりやすい基礎疾患や原因
・耳ダニ、ニキビダニ、マダニなどの寄生虫
・アトピーやアレルギーなど
・脂漏症
・異物
・腫瘍
・元々の耳の穴が狭い

<治療方法>
・耳掃除
・重い場合は投薬になることも

<防ぐためにできる3つのケア>
1.毎日の耳の中チェック
2.週に一度の耳掃除
3.基礎疾患に対してのケア

<耳掃除の正しいやり方>
1.コットンやガーゼなどにぬるま湯などの水分を含ませる
2.耳の中をやさしく撫でるように拭き取ってあげる

症状がひどい場合
1.市販されている耳の洗浄液(アルコール入っていないもの)を耳の中に入れる
2.耳の付け根の部分をマッサージして、耳垢を浮き上がらせる
3.ぬるま湯を含ませたコットンやガーゼなどで優しく拭き取る
・耳垢が目立っても綿棒は犬の耳を傷つけることがあるので洗浄液で浮かせてから拭き取る

愛犬の外耳炎は再発もしやすく、定期的に病院へ通う必要もあるため、早期発見が重要です。

毎日のケアやスキンシップなどのふれあいの中でこまめに耳の中を見てあげることで、早い段階で気づいてあげることができ、早くから治療に取り掛かることができます。

ももきちが耳をかゆそうにしているのを見ると、代わってあげたくなるくらいしんどそうなので、もっと早くから気づいてあげればよかったと後悔しています。

このサイトを始めてから、朝のスキンケアの時間をより丁寧に作り、ももきちとスキンシップを取ったり、たくさん話しかけることで前よりも気づいてあげられることが増えた気がして、大事な時間になったのです。

愛犬のストレスをなくすためにしていることで、飼い主も安心できてストレスを減らすことができ、一緒に楽しく生きていけることにもなるんだなぁと感じました。