これはフケ?病院行く?注意すべきフレブルのフケの正体と原因〜対策
「うちのフレブル、最近フケが目立つようになってきたけど病院行った方がいいかな?」
今年の冬、我が家の愛犬「ももきち」の皮膚トラブル防止のために服を着せてきたところ、脱がせたときにフケが気になるようになり、皮膚トラブルではないかと心配してきました。
そこで勉強したところ、フケは古い角質が新陳代謝することではがれたものなので健康なフレブルでもフケは出るのです!
しかしいくら出るとはいえ、急にフケが増えたり、目立つ場合には皮膚に異常がおきていたり、病気やストレスのサインとなっていることもあるので注意しましょう。
でも「どこまで普通なのか」はなかなか判断しにくいですよね。
今回はフレブルから出てくるフケの原因と病院に行くべきサイン、さらには家でもできる対策を勉強します!
フケが気になって病院へ行ってみたももきちの診断結果とアドバイスの内容はもちろん、早速試してみた変化までを一緒にご紹介しますのでぜひ最後までご覧ください。
目次
1.フレブルのフケにつながる3つの原因
フレブルだけではなく、フケが出ることには3つの原因があるので、可能性が高い順にご紹介します。
1.皮膚の乾燥
2.ストレス
3.皮膚の病気
健康なフレブルでもフケは出るとはいえ、皮膚の病気が隠れているサインでもあるので、フケがなぜ出てくるのかという原因と、どんな病気が隠れているかを知ることが重要です。
1-1.皮膚の乾燥
私たちが冬になって乾燥する季節になると肌トラブルで悩むのと同じように、犬も空気の乾燥とともに皮膚も乾燥し、表面の角質が多めに落ちてしまうことでフケに見えるのです。
フレブルを含めて犬の皮膚は人間よりもさらに薄く、さらにフレブルは皮膚トラブルも多いので、乾燥対策は他の犬種よりも丁寧に考えてあげたいですね。
1-2.ストレス
犬はストレスがたまると気持ちを紛らわすために足の先や肉球など指の間を舐め続けることが多く、舐め続けると皮膚が炎症してしまい、乾燥してフケが出ることがあります。
ももきちもよく足先を舐めてしまい、肉球の間の皮膚が赤く炎症を起こしてしまうので、定期的に病院で診てもらい、処方された消毒薬を使っています。
1-3.皮膚の病気
フケがサインとして出てくる病気はいくつかありますが、かかりやすい順で4つご紹介します。
1.脂漏性皮膚炎
2.アレルギー性皮膚炎
3.ツメダニ症
4.皮膚糸状菌症
1-3-1.脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)
皮膚の新陳代謝が異常に早まってしまうことで起こる皮膚炎を「脂漏性皮膚炎」といい、かゆみや皮膚の赤さ、毛が抜けたり、発疹が出るなどの症状が出て体のにおいがきつくなることもあります。
脂漏性皮膚炎には異常に乾燥してしまうケースと、異常に皮脂が分泌してしまう場合の2種類に分かれ、それぞれ症状が違います。
乾燥の場合:フケの量が増える、かさぶたができる、毛ヅヤが落ちる、重症の場合は黄色いフケが出る
皮脂分泌の場合:かゆくて掻き壊してしまう、体のベタつき、脱毛、体臭
もしも1歳未満で発症した場合には遺伝であることが多いですが、栄養不足だったり、間違ったスキンケアや皮膚炎、アレルギーなど後天的な理由で発症することもあります。
脂漏性皮膚炎は元々アレルギーやホルモン異常を持っている子がかかりやすいものでもあるので、愛犬が持っている場合は特に注意が必要です。
感染源が細菌感染の場合は「膿皮症」と診断されるのですが、脂漏性皮膚炎でも愛犬が自分で舐めたり、掻いてしまうことで炎症を起こして膿皮症に感染してしまうこともあるので注意しましょう。
1-3-2.アレルギー性皮膚炎
愛犬によって何か特定のものに対してアレルギー反応を起こすことで皮膚が赤くなったり、かゆみが出たり、乾燥によるフケも出やすくなります。
アレルギーは耳、口、目の周りなどの顔や、足先の指の間やおなかに出やすいので、毎日のスキンシップ時などに特に注意して見てあげるようにしましょう。
1-3-3.ツメダニ症
ツメダニ(大きさ0.4〜0.6mmで肉眼でも見れる)というダニが寄生することで起こってしまう皮膚炎で、「歩くフケ」とも呼ばれるほど非常にフケが目立ち、よく見るとかすかに動いていることもあるようです。
そしてこの皮膚炎は犬だけに寄生するツメダニが皮膚に寄生することで起こりますが、感染源はすでにツメダニに感染している他の犬とふれあったり、ブラシやリードなどを共有することや、散歩の際に感染してしまうことがあります。
1歳未満の子犬のときにかかりやすく、感染した愛犬を抱っこするなどでふれあうことで、人間に感染することもあるので注意しましょう。
1-3-4.皮膚糸状菌症(ひふしじょうきんしょう)
糸状菌というカビに感染することで起こる皮膚炎で、すでに感染している犬とのふれあいはもちろんですが、ほこり、汚れた物などから感染してしまいます。
かかりやすいのは子犬ですが、成犬でも免疫力が低下している場合は感染しやすくなり、皮膚の毛穴の中で毛そのものを侵すため、フケ以外にも皮膚が赤くなったり、かさぶたになったり、円形脱毛を引き起こしてしまう病気です。
2.フレブルのフケを見つけたときにできる2つの対策
もしも愛犬にフケが出ているのが気になった場合にできる2つの対策を重要な順でご紹介します。
1.一番重要なのは病院へ行くこと
2.家でできる4つの対策
2-1.まずは病院へ!行くべき目安の症状
気になったら定期検診も含めてまずは病院に診てもらいましょう。
行く目安は下記を参考にしてください。
□ フケが急に増えた
□ フケがあまりに多い
□ フケ以外に毛が抜けることもある
□ フケだけではなく体をかゆそうにしている
□ 毛がベタベタしているのにフケが出ている
□ フケに加えて皮膚も赤くなっている
家でできる対策もありますが、重要なのは病院で愛犬の症状に合わせた治療を行ってもらうことです。
時間をかけて向き合っていくものなので、気になったらこまめに相談することで愛犬の辛さを軽くしてあげることができますね。
2-2.家でできる4つの対策
フケが気になったときに家でもできる対策を4つ、順不同でご紹介します。
1.保湿ケアを取り入れる
2.シャンプーを見直す
3.ストレス解消を考える
4.こまめにブラッシングする
2-2-1.保湿ケアを取り入れる
まずは家の環境でいうと、冬場は寒さ対策で暖房をつけっぱなしにしているところがほとんどだと思いますので、加湿器を併用するなどして湿度を保てるようにしましょう。
そしてスキンケアとして保湿スプレーや保湿クリーム、最近では泡タイプも販売されているので愛犬とのスキンシップに合ったものを選びたいですね。
2-2-2.シャンプーを見直す
シャンプーは汚れやノミなど以外に余計な皮脂を取り除いて清潔に保つことが目的ですが、皮脂は肌の乾燥からバリアして守ってくれる効果もあります。
そのため、皮脂を取り除く成分が強いシャンプーだと乾燥する季節はバリアしてくれる皮脂まで奪うことになってしまうので、乾燥しやすい時期だけでもシャンプーを見直すことが重要です。
また、フケが気になるということはすでに皮膚トラブルが起きてしまっているため、低刺激のシャンプーを選ぶことも良いでしょう。
シャンプー後も特に乾燥しやすいので保湿ケアを忘れずにいたいですね。
頻度も乾燥しやすい季節は月に1回程度で十分なので、その分朝は蒸しタオルと保湿などを加えることもオススメです。
2-2-3.ストレス解消を考える
愛犬ができるだけストレスなく暮らすことでフケを含めた皮膚トラブルを防ぐことにもつながります。
運動 + 気分転換 + 落ち着いて眠る + スキンシップ + 適温とにおいがきつくないか + 1人になれる時間
をバランスよく取り入れてあげることが重要です。
2-2-4.こまめにブラッシングする
こまめにブラッシングすることで、フケとなる古い角質を取り除くだけではなく、毛をきれいな状態で保つことができる上、皮膚の通気性も良くしてあげることもでき、フケ防止にもつながります。
さらにブラッシングの時間で被毛の下の皮膚の状態チェックもできるので、あわせて見てみると良いですね。
3.ももきちの場合
我が家の愛犬ももきちも、この冬特にフケが気になっていたので病院へ行ってきました。
そこで先生に言われたのは「この子は他のフレブルに比べるとフケ含めて皮膚の状態はキレイですよ」でした。
しかしずっと悩んでいるのは肉球の間の皮膚の赤みと、今回新たに肛門の境目のところの皮膚炎が判明したので以降処方された薬を塗っています。
今回は
1.フケが気になる〜病院へ行ってみた
2.診断結果と受けたアドバイスの内容
3.試してみた経過報告
の順番で、ももきちのレポートをご紹介しますね。
3-1.フケが気になる〜病院へ行ってみた
この冬、皮膚をケアするために病院とも話をして、よほどあったかい日以外、基本的には服を着せるようにしています。
我が家は毎朝散歩後、ももきちの服を脱がせて蒸しタオルで体を拭き、ブラッシングをして体のケアをしながらスキンシップの時間を作るようにしているのですが、服を脱がせたときにフケが気になるようになっていました。
毛が黒いので余計に目立つようになり、定期検診をかねて病院で診てもらうことにしたのです。
3-2.診断結果と受けたアドバイスの内容
病院ではいつもたくさんの話をしながら、ももきちの日々のことをチェックしてもらいます。
今回は下記のような内容になりました。
・体重は9.5キロ→ももきちにとって適切体重なのでこのままキープしましょう
・フケはフレブルの中でもキレイな方だが乾燥によるものだから保湿ケアを→お勧めの保湿フォーム購入
・肉球の皮膚の間が赤くて炎症起こしているので病院で処方された消毒をこまめにしましょう
・肛門の周辺が皮膚炎になっているので処方された薬を塗る
・右耳が外耳炎なので軟膏を毎日耳に入れましょう
3-3.試してみた経過報告
病院で勧められた保湿フォームを買って、毎朝のスキンケアの最後に使うようにしてみました。
ももきちの朝のルーティン(2023.02.20アップデート)
1.お散歩
2.帰ったら泡タイプのクリームで肉球の汚れを落とす
3.顔のよだれをウェットティッシュで拭く
4.病院で処方された消毒薬を薄めてティッシュで肉球を拭く
5.耳の中をウェットティッシュで拭いて病院で処方された薬を耳に入れる
6.服を抜かせる
7.レンジで50秒チンした蒸しタオルを広げてももきちの体拭きつつスキンシップタイム(楽しそう)
8.肛門のまわりに薬を塗る
9.ブラッシングする
10.保湿フォームをつける
11.体が乾いたら新しい服を着せる
泡をみるとなぜか食べようとするももきちも、嬉しいのかいつも走ってきてスキンケアとスキンシップタイムを楽しんでくれているようです。
手をよく舐めて炎症を起こしているのでストレスを減らせるように、スキンケアの時間にたくさん話しかけて、できるだけ時間をかけてスキンシップを取るようにしたのと、出来るだけケージから出す時間を増やすようにしました。
今まで甘えることがほとんど好きじゃなかったももきちが、最近こういった時間を増やすことで甘えてくれるようになったのには驚いています。
ケージを開けて自由にさせていても、眠くなると自分からケージの中のベッドに入り眠る姿を見ると、外でまったりもできるけど、本当に安心できるのはベッドの中と認識してくれているのは嬉しかったです。
4.まとめ
フケははがれ落ちた古い角質!健康なフレブルでもフケは出る
フケにつながる3つの原因
1.皮膚の乾燥
2.ストレス
3.皮膚の病気のサイン
1.脂漏性皮膚炎
2.アレルギー性皮膚炎
3.ツメダニ症
4.皮膚糸状菌症
フケを見つけたときにできる2つの対策
1.一番重要なのは病院へ行くこと
[行く目安]
□ フケが急に増えた
□ フケがあまりに多い
□ フケ以外に毛が抜けることも
□ フケだけではなく体をかゆそうにしている
□ 毛がベタベタしているのにフケが出ている
□ フケに加えて皮膚も赤くなっている
2.家でできる4つの対策
1.保湿ケアを取り入れる
2.シャンプーを見直す
3.ストレス解消を考える
4.こまめにブラッシングする
フケは病気のサインですが、毎日のスキンシップを兼ねたスキンケアの時間を作らなかったら、もしかしたら気づいてあげられていなかったかもしれません。
やはりフレブルは繊細だからこそ、毎日のスキンシップを通して心を通わせることだけではなく、体のチェックをしてあげることで早め早めに対策することができて、結果愛犬の負担を少し減らせることにつながるのかもと思いました。
毎朝のルーティンを全部終えるまでに時間がかかるので、特に朝から通勤しなければいけない日などはなかなか大変なことではあります。
しかし、体をかゆそうにしていたももきちがスピスピ眠る時間が増えていたり、おしりをくっつけて甘えてまったりできる時間が増えたという良い変化を見ると、繊細な犬種だからこそこの時間を大事に作れる自分でありたいなと願うのでした。